マクドナルドの業績不振が止まらない

 マックの業績が大変なことになっています。
 異物混入がニュースになったり、商品がどうとか戦略がどうとか色々言われてい
ますが、何と言ってもやはり、チキンナゲットにあやしい中国産のチキンを使用していたのが、根本的な信頼を失った最大の原因でしょう。

 これは、結果論ではないです。

 一時、中国の毒入りギョウザや段ボール肉まんなどが、盛んにニュースで取り上げられて話題になった頃、リスク回避のために、中国産の食材の使用を取りやめた飲食店は結構あります。

 もちろん、なくすといっても、加工品や調味料類の原料のようなところまで徹底排除できたところはないと思いますが、肉や野菜といった食材での取り扱いを一切やめたところは結構多いと思います。

 しかし、マックはなぜその時に、チキンのような主要食材で、中国産の使用をやめなかったのでしょうか。

 マックのように、商品数の少ないファーストフード業態で、ましてやチキンナゲットという主力商品に、衛生管理のあやしい中国の企業を採用したのは、かなりお粗末な話だと思います。

 よしんば、中国の企業を採用したとしても、零細の中小企業じゃあるまいし、大手の外食企業やホテルなら、大きな取引をする場合は、相手先が海外であっても、相手先の工場の現地確認をするのは、基本中の基本です。

 マックほどの大きな資本を持った企業なら、事前に綿密な調査をすることはできたはずです。
 もし、通常はそんなに厳格にやっていなくとも、当時あれだけ逆風にあった中国の企業を採用するなら、石橋を渡るくらいのつもりで調査するのが当然でしょう。

 それが、相手の企業や工場の衛生管理状態をろくに調べずに仕入れていたなんて、びっくりな話です。

 マックの低迷は、安全性よりコストを重視したそのツケが、今になってやってきただけ。
 マーケティングがどうのこうのなんて、二の次の話です。
 消費者から信頼を失ったことが、一番の打撃でしょう。

 少し話は違うかもしれませんが、某牛丼店や、居酒屋店の労働環境のブラックぶりなんかも、最近ニュースになっていますが、大手の飲食企業が、しょうもない手法で経営されると、なまじ大手だけに、市場への影響も大きいし、本当に迷惑な話です。

 真っ当でない原価設定で、安く商品を販売されたら、迷惑するのは、真面目にやっているその他の店です。
 
本来なら、マックのような業界のリーディングカンパニーこそ、先進的な行動で、お手本になってほしいものです。

 


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