自分はたぶん、いわゆる「アンチ・アイドル」に属する人間だと思っていましたが、気がつくとアイドル関連の記事がそこそこある(笑)
アンチ・アイドル論正直、アイドルはそんなに好きじゃ無いけど、アイドル論を語るのは結構好きです(笑)
アンチ・アイドルには色んなタイプがいると思いますが、自分の場合、アイドルと距離を置く理由は結構はっきりしています。理由は2つあって、1つ目は、単純に興味が沸かないから。
2つ目は、ミュージシャンを目指していた人間にありがちな「僻み根性」(笑)僕の場合、幼少期はむしろアイドルが好きでした。
当時のアイドルというと、松田聖子さんや中森明菜さん。
これって単純に、歌が大好きでした。そもそも良曲が多い上に、歌のレベルも高い。好きにならないほうがおかしい。ただ一方で、見た目先行で話題になったアイドル、原田知世さんとか、斉藤由貴さんは、当時絶大な人気があったけれど、それほど興味が沸かなかった。
それは、自分が幼少すぎて可愛いとかそんな感情を持つ以前の段階だったからが一番大きいと思いますが、何より歌ってる歌がそれほど上手ではないため、魅力が理解できなかったから。
もっとも、斉藤由貴さんはどんどん歌が上手になり、歌が上手くなってからは結構好きになりました(笑)けど、思春期以降も、見た目でアイドルに惹かれることはありませんでした。
広末涼子さんとか、深田恭子さんとか、世間ではものすごい人気でしたが、微塵も興味が沸きませんでした。たぶんこれって、僕自身の人間的性質なんだと思います。
中高生にもなれば、よくクラスメイトや友達なんかが、学校の帰り道ですれ違っただけの女の子を見て、「今の子、めっちゃ可愛くなかった?」などと言って盛り上がったりしていましたが、僕はそういう話に全く興味が沸きませんでした。
決して硬派ぶるつもりはないのですが、それは単に、おそらく一生友達になることも、会話すらすることもないだろう人間に対して、可愛いとか興味を持つ対象にはどうしてもならなかったのです。
むしろ、自分と何の関わりもない相手にときめくことが出来る感覚がわからなかった。だから、ましてや、すれ違うことすらないアイドルなどに、そういう興味の持ち方が出来なかったんですね。
ただ、歌が上手かったり、演技が格好良かったりしたら、男女関係なくファンになるし、めちゃくちゃイカした音楽をやってると思うのに売れてなかったりすると、応援したくなる気持ちはありました。たぶん、同じような感覚の人って、いるんじゃないのかなあ?
けど、この感覚だけだと、「アンチ」にまではなりません。
実際、「モーニング娘。」なんかが人気を上げてきた頃、アイドル的興味は無くとも、「モーニングコーヒー」は純粋に良い歌だと思ったし、「LOVEマシーンは」めっちゃ面白いと思ったし、「ハッピーサマーウェディング」のPVもすごく楽しくて、面白いなこいつら(何様)、と思ったりしてました。
つまり、やってるパフォーマンスさえ良ければ、普通に僕は気に入っていたと思います。
しかし、「加護・辻」あたりは全く理解できず、人気がある理由が全く理解できませんでした。とはいえ、興味を持たない相手に対して特に叩くわけでもないので、アンチとは言えなかったでしょう。
だから、自分がアイドルに対してネガティブな印象を持ってしまうのは、もう一つの理由のほうが大きい。タイトルの「アンチ・アイドル論」は、このことと言って良いでしょう。
はっきりいって、筋違いの「僻み根性」(笑)
けど、アンチ・アイドルの人には、この同類が多そうな気がします。自分は、ミュージシャンを目指しかけて、諦めた人間です。
そもそも同じ土俵に上がってすらいない人間が言うのもアレですが、2000年以降くらいから、インターネットの影響もあって、ミュージシャンのCDが売れなくなり、AKBグループが台頭してきたあたりから、オリコンのトップとかミリオンヒットと言えば、AKBばかりになっていくのを見ていて、微妙な心境になったんですよね(笑)同じアイドルでも、「嵐」とかは結構ちゃんと歌ってるので、熱狂的ファンの大人買いがあったとしても、ミリオンとってもさほど嫌な感じはありません。
しかし、もはや口パクを隠すことすらしないAKBや乃木坂といったグループは、同じ音楽シーンの範疇に含まれることに違和感しかないのです。
それならまだ、素人丸出しの声で、音程が外れてても歌っていた1980年代のアイドルのほうがまだまし。
歌をまともに歌わない秋元系アイドルのやっていることは、音楽じゃない。ただの「出し物」だ。
僕にしてみればAKBや乃木坂は「大道芸」のような範疇であって、間違っても「歌手」ではない。そういう意味では、ハロプログループはちゃんと自分で歌ってるようなので、嫌いではないです。
ハロプロに対しては、単純に曲と歌のレベルの問題で、興味が沸かないだけです。とはいえ、AKBらに対してアンチ的になるのは筋違いなのは分かっています。
彼らもビジネスですから、支持するファンがいるからビジネスとして成り立ってるわけで、それにケチをつけたところで筋違いです。
実際、それで社会現象レベルでの人気を得たわけですから、秋元康氏のビジネス手腕はすごいと認めざるを得ません。それでもやっぱり……ではありますね。
誰とはいわないけど、秋元康氏が書いた詞を口パクで歌って踊ってるだけで、尾崎豊さんと同列かのように論じられたり、「表現者」とか言ってるのも、なんか滑稽に感じます。
もちろん、ダンスだけでも立派なアートだし、詞や曲を書けなきゃだめ、というつもりはないけど、ただ踊るだけなら、普通のダンサーと何が違うの? と言いたいし、逆に、世間一般のダンサーは何も表現してないというのか?? と言いたくなる。
プロットをゼロから考え、舞台の演出も振り付けも、全てを自分で考えて創り上げている人だってゴマンといる。
そんな人らでも、いちいち表現者とか言わないのに……と思ったりしてしまうわけですよ。とはいえ、こんなの、押しつけなのは分かってます。
歌うだけの人でみ素晴らしい表現をする人はいるし、踊るだけの人で素晴らしいアートを見せる人はいる。
結局は売れたもん勝ち。
独りよがりにこだわっても、売れなかったらただの駄作だし、色々な人の手が入ってても、売れればそれは名作と呼ばれる。
そういう意味では、僕の「アイドル嫌い」なんて、ただの僻みなんですよね。ただ、ミュージシャン崩れには、同じような「僻み仲間」が結構いそうな気がします。
アンチ・アイドルの人って、ミュージシャン崩れとか、バンド系のファンが多いんじゃないかって思います。
全然、カッコ良い話ではありませんが……(笑)