石川さゆりさんは天才石川さゆりさんは、日本歌謡史上屈指の天才だと思います。
ていうか、僕ごときが言うまでもなく、石川さゆりさんのことを知っている人なら誰もが思っていることだと思いますが…
ただ、最近は演歌が流行らないので、今の若い人は知らない人も多いのではないでしょうか。
そういう人は、まずこれを観てください。
石川さゆりさん、当時19歳の映像です。
信じられない歌唱力です。
19歳の時点で、歌唱技術はほぼ完成されてます。
とにかく、声の使い方・コントロールが異常に巧い。
正確なリズム感とフレーズの揺らしのバランス感も絶妙。
ミックスボイスやヘッドボイスの切り替わりが実になめらかで、寸分のムラもゆらぎもありません。
当時は全てライブですから、生歌でこの完成度は尋常ではありません。
表現力もすごいですが、この時点ではたぶん、かなり指導が入ってるのではないかと想像しますが、それにしても、全て声にのせて表現しきれる感性と技術の引き出しの多さは、「天才」というほかありません。正直、自分は演歌はあまり聴かないのですが、石川さゆりさんや細川たかしさんといった、歌唱力が異常に高い人の歌は別で、結構聞きます。
演歌は、音楽の性質上、多彩な表現とそれに見合った技術が求められるので、歌唱力が高い人が多いんですよね。僕は石川さゆりさん世代よりずっと下なので、物心ついた頃はすでにベテランで、はじめて石川さゆりさんを認識したのは大学生くらいの頃だったと思いますが、その時はもう演歌界のビッグネームでした。
とはいえ、演歌に興味がなかっただけに、名前は聞いたことはあったけれど、何を歌っている人かは知らない状態でした。
そんなある日、石川さんが歌うところをテレビで観たわけですよ。
その姿を観た瞬間、石川さゆりさんは非常に美人なので、「なんだよ、もしかして見た目で人気があるタイプの歌手か!?」と思って、勝手に色眼鏡をかけてしまいました(笑)ですが、石川さんが歌い始めると、当然のごとくその認識は一瞬にして砕け散りました。
色気だつほどに艶のある声、詞の流れを見事に表現するニュアンスのつけかた、これ以上ないほどに絶妙な節回し、ドラマチックな全体の構成力と、全てが完璧で、まるで一つの物語を観ているような感動を覚えました。代表曲をもう一つ。
石川さゆりさんの全盛期の映像です。⇒天城越え
いやーもう、非の打ちどころがないですね…
完成された芸術です。曲自体も名曲ですが、石川さゆりさんが歌うことによって、この曲はただの名曲から、燦然と輝くアートになったのだと思います。
19歳の時点でもすごかったですが、やはりこの頃の石川さんを聞くと、スケールの大きさが違います。歌が好きでも、演歌に興味がなければ聴いたことがない人は少なくないと思うので、ぜひ聴いてみてください。