miwaさん

 先日、結婚発表をされると、ネットでは大騒ぎになっていました。
 それも、福山雅治さんが結婚された時の、ファンによる「福山ショック」のようなものではなくて、誹謗中傷的なものが多く目に付きました。

 なんて酷い話でしょうか。
 過去に不祥事を起こした人というわけでもないのに、なんで、あんな叩かれ方をしなければならないのか。

 miwaさんは、素晴らしいアーティストだと思います。

 「あざとい」感じが目立って、異常に毛嫌いしている人、特に「女子ウケが悪い」ってのはわからなくもない。
 でも、miwaさんのあざとさって、事務所の戦略的なものが大きいように思うんですよね。

 miwaさんの歌を初めて聴いた時、めちゃくちゃ耳にひっかかりました。
 好き嫌いはあるでしょうけれど、あれこそ、ミュージシャンにとって、なくてはならない、唯一無二の素質だと思います。

 「あざとい作り声」と言うのもわかる気はするけど、それはそれとして、すごい「個性」だと思います。

 J-POPのアーティストが売れるポイントは、キャッチーなメロディー、それなりの歌唱力、そして「他にない個性」、の三つだと思います。

 誰かがブレイクした時、それを後追いする人が多数現れますが、それが上手くいかない理由は、「他にない個性」がないからです。

 例えば、「ゆず」さんがブレイクした時、似たようなフォークデュオが無数に生まれましたが、そのほとんどが売れませんでした。
 ゆずさんと同レベルかそれ以上の歌唱力があり、それなりにキャッチーな曲を作れていても、決して売れることはない。

 何故なら、「ゆず」っぽい歌を聴くなら「ゆず」を聴くからです。
 わざわざ、ゆず紛いの無名ミュージシャンの曲を聴く必要性がない。
 ゆずの前にゆずはいなかったから、ゆずが売れたわけで、「ゆず」っぽければ売れるわけではない。

 「ゆず」ブームに乗って大成功した数少ない例の一つが「コブクロ」さんです。
 でもコブクロさんの場合、ゆずブームに乗って結成されたといっても、その曲も、歌い方も、世界観も、全てオリジナリティの高い「コブクロワールド」で、男性二人組ユニットという以外で、ゆずっぽさはゼロに近いです。
 だから良いのです。

 話をmiwaさんに戻すと、miwaさんは、miwaさんにしかない、独自の世界観があります。
 miwaさんの歌を聴くと、その声の質もそうですが、歌い方、曲調、どれをとっても、一瞬でmiwaさんとわかり、miwaさんをおいてmiwaさんような歌を聴くことはできません。
 当たり前といえば当たり前のことですが、miwaさんのような歌を聴きたければ、miwaさんを聴くしかない。
それこそが、唯一無二のアートであることの、他ならぬ証明です。
 後は、そう思う人がどれくらいいるか? ということになり、そうなると、「キャッチーさ」が重要になりますが、miwaさんの曲は、多くの人に支持されるだけのキャッチーさも兼ね備えています。

 僕はmiwaさんのファンというわけではないので、ぶっちゃけ数曲しか知りませんが、その数曲はめちゃくちゃ好きです。
 miwaさんが歌わないとその世界観を味わうことは出来ないので、だからmiwaさんを聴く。

 ただ、少し残念に思うのは、おそらく事務所の要請によって、アイドル的な路線に寄っていったこと。
 女優業に手を出したのもそうですが、芸能界の手口って、本当にお決まりです。YUIさんの時と同じ。

 ただ、YUIさんの場合は、本人にとってその路線が本当に嫌だったらしく、心が病んでおかしくなってしまいましたが、miwaさんの場合、なまじ精神的適応力があったことがアダになり、その順応性がアーティストっぽくなく、余計に「あざとさ」ばかりが認知されるようになってしまいました。

 作る曲も、初期の頃は、あざといというより、ワイルドでソウルフルな曲も多く、すごい素敵だったんですよね。
 それがいつのまにか、「ミラクル」あたりからか、曲調も、歌い方も、歌詞も、あざとさ全開になってしまいました。

 音楽業界あるあるです。

 類似のケースとして、「セカイノオワリ」さんなんかも、退廃感をまといながらも幻想的なあの独特の世界観が、初期の方が強く出ていたのに、「RPG」をある意味分岐点として、キャッチーな路線に転じていきました。
 あれによってファン層は広まりましたが、初期の世界観を支持していたファンは離れていったそうです。

 もちろん、それらもアーティスト自身が選んだ道なので、それで批判されたとしても受け入れるべきだとは思いますが、miwaさんの場合は、歌も詞も音楽も、全否定するような極度なアンチがいるので、そこが腹立たしく思います。

 「わざとでかいギターを背負って小柄アピールしている」というのも、ほとんどこじつけレベルの中傷です。
 もっとも、見せ方・スタイルとして、本人も多少は意識しているかも知れないけど、それくらいあって良いでしょう。
 歌手だって、見せ方も含めてスタイルなんだから。

 「あざとい」だけで売れるなら、やってみればいいじゃないか。
 小柄で大きいギターを背負えば売れるなら、そうすればいいじゃないか。
 それだけで売れるなら誰も苦労しない。

 miwaさんは、本当に良い曲を作り、素敵な歌を歌う、優れたアーティストですよ。
 だからあれだけファンがいるわけです。
 
表面的な噂でmiwaさんの食わず嫌いしている人は、是非、初期の頃の曲からじっくり聴いてみてください。
 もちろん好みはあるでしょうけれど、売れるだけのことはある、素晴らしいアーティストだと感じられると思います。

 

 


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